井元動物病院

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こわぁ〜い狂犬病のお話

狂犬病予防は「お約束」

井元動物病院

◎ 狂犬病予防は法的義務
皆さんもご存知の通り、 犬の感染症予防で法的に義務付けられているのは「狂犬病」のみです。
それだけ恐ろしい病気だということですが、それではどれくらい恐ろしいのでしょう? 
この病気は、発症したら効果的な治療法が無く、ほぼ100%死に至る病気なんですよ。
ちなみに、エボラ出血熱の致死率は約50~90%と言われていますので、死亡率だけをみると狂犬病の方が高いということになりますね。 
 
◎ 犬だけじゃないんだ
狂犬病という名前のせいか「犬」だけの病気と思われがちですが、 実は「犬」だけでは無く、感染する動物種が多いのも特徴です。犬や人間のほか、猫、コウモリやキツネにも感染しますし、エキゾチックアニマルとして人気の高いマングースなども感染対象になっています。
日本は昭和32年以降、国内での感染発症例は無いのですが、世界中では、いまだ5万人以上の人がこの病気で亡くなっています。最近では、仕事・遊びにかかわらず海外へ行く人たちも増えていますし、また多くの国々との貿易が盛んになっています。狂犬病のウイルスを保有した動物から感染してしまうという、可能性は十分あるのです。 
 
◎ かかちゃったら大変!
そして、私たちがなかなか目を通すことは無い「狂犬病予防法」の条文の中に 『都道府県知事は、狂犬病が発生したと認めたときは、直ちに、その旨を公示し、区域及び期間を定めて、その区域内のすべての犬に口輪をかけ、又はこれをけい留することを命じなければならない』とあります。
ということは、近くで狂犬病が発生したら、全ての犬が口輪をされ、お散歩はおろか外出もできなくなる可能性もある…ということ。
さらに『その地域の犬の出入りを止めることができる』『その地域の交通を遮断することができる』『けい留されていない犬を薬殺できる』とも記されています。
数年前、鳥インフルエンザが発生した際に、大量の鶏が殺処分されたことは、記憶に新しいのではないでしょうか? 
 
◎ 狂犬病予防はみんなのための「お約束」
狂犬病が発生した際にどのような事態になるか分かりませんが、中には、予防接種をしていない犬の殺処分を主張する過激な人が現れるかもしれません。
狂犬病予防をしておくことは、愛犬の「狂犬病感染・発症の確率をゼロ」に出来るばかりでなく、「有事」の際に無用な殺処分から我が子を守ることになるのです。ひいては、私たち人間の命を守ることにもなりますので、愛犬への狂犬病予防は忘れずに…(^^)。 
※高齢や病気のワンちゃんは、掛かりつけの獣医師さんと相談して下さいネ。 
 
~ワンちゃんとの楽しい暮らし方をご提案~
Dog Life Design & School " & DOG(アンド・ドッグ) " さんの記事を引用させていただきました。
http://anddog.net/